たかたろうの米国株投資

米国株投資や日頃の気づきなどのログ

ウエストパック銀行は、投資するに値する企業なのだろうか?

たかたろうです。

 

今日は、私の(いつの間にか)主力銘柄のひとつになっているウエストパック銀行についての記事を取り上げます。

 

www.marketsandmoney.com.au

 

 

記事要約


上記9/5の記事によれば、ウエストパック銀行は、3500万豪ドル(2488万米ドル, 27億6千万円)の民事制裁金を支払うことで豪証券投資委員会(ASIC)と合意しました。

昨年3月から始まった調査は、9/4までの3週間法廷で争われました。銀行側は融資の法令違反を認め、3500万豪ドルの制裁金支払いに合意しています。
これをうけてNY証券取引所ADR終値としてはおよそ2年ぶりに心理的節目の20ドルを割り込みました。

 

WBK 週足チャート

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裁判によれば、ウエストパック銀行は、住宅ローンの返済能力を適切に計算せずに審査していました。実際の顧客の家計支出ではなく統計上の家計支出を用いて返済能力を算出、これは借り手が住宅ローン返済が経済的に困難となることが分かっていたうえで、融資審査を通していたということを意味します。

エストパック銀行は、2011年12月から2015年3月までの間の約10,500件の融資が融資されるべきではなかったことを認めました。これ以降については、融資審査プロセスを見直しており、問題となるような融資はおこなっていないとも証言しました。

 

ということは?

 

この件で気になるのは、不良債権が今後増加してくるのではないかという懸念です。
借り手のことも考えず、自分達の利益のためだけに無理やり融資していたことは決して許されるはずもなく、そうした不正を隠して社会や株主を騙し続けたことも問題です。今後不良債権の貸し倒れが増加してくれば減収減益、減配などの経営リスクだけでなく、信用リスクも懸念されるところです(債務超過公的資金注入など。今のオーストラリアでは、政府、世論ともに四大銀行の一連の不正行為に対して相当厳しい目を向けていますから、万が一のときも公的資金の注入とかは絶対に反対しそう・・・)。


日本でも、融資に関する審査書類の改ざん等の不正でスルガ銀行がニュースになっていますが、儲けを出せばどんなやり方でもよい!なんてことは決してなくて、世の中がよくなること、世の中の人たちが幸せになるモノやサービスを提供している企業に、私は投資をしたいなぁと考えています。ESG投資(環境、社会、統治に配慮した企業を投資先として重視、選別する考え方)は世界の機関投資家でも主流になってきており、その流れは今後も変わらないと思っています。

 

今のところは、まだ保有比率を下げるかどうかの意思決定はしていませんが、自分のポリシーとして納得できないと判断した際には、その時点の株価によらず、保有比率の引き下げ、あるいは全株を売却することも検討していきます。(減配ならまだしも、紙くずになるのは、さすがに勘弁ですよね)

 

2018/9/16追記

WBK 400株ほど売却しました。含み損はありましたが、上記に記載したとおり、継続保有したいか否かという感情論だけではなく、今後の減収減益による減配を想定してのことです。おそらくですが、メガバンクへの規制強化と競争激化によるレッドオーシャン化により、メガバンクは今までのような利益と配当を株主に提供するのは困難になると推測します。

 

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